最近エコキュートという言葉をよく耳にするようになりました。皆さんは、エコキュートの導入が購入という形だけではないということ、ご存知でしょうか。
実際のところ、「導入したいけど、初期費用が高そう…」と思っている方も少なくありません。
しかし、一つの側面だけを見て導入をためらってしまうのはまだ早いかもしれません。エコキュートの導入方法は購入以外にリースという形でも可能なのです。
ここからは、意外と知られていないエコキュートのリースについてご紹介していきます。この記事を読めば、どうすればあなたにとって効率の良い導入方法かが理解できることでしょう。
エコキュートとは何か
まず簡単にエコキュートのご説明をしていきます。
1-1. 導入にはメリットが多数
エコキュートは電気を主なエネルギーとして利用する給湯器です。
その中でも、空気中に存在する大気熱（特に二酸化炭素）を利用して効率よくお湯を沸かします。この仕組みにより稼働効率が高くなり、エコな給湯を実現しているのです。
また、料金の低い夜間電力を使ってお湯を沸かすことで電気代の節約にも貢献します。
このようにエコキュートの導入にはメリットが多いのです。
1-2. 初期費用の高さがネック
しかしエコキュートの導入を中々出来ずにいる方も少なくありません。その一番の理由としては、初期費用の高さ。
発売当初よりも本体価格は下がっているものの、依然として30万円～75万円台と高値の平均価格をキープしています。
ちなみにガスや通常の電気温水器は15万円程度で購入可能。それと比較するとかなり高額であることが分かります。
1-3. 修理やメンテナンスも高額
エコキュートは他の給湯器よりも寿命が長いという特徴があります。そのため長い目で見てコストの回収が出来るとも言えます。
しかしその一方で、長年使うには定期的なメンテナンスが必要です。時には故障して、修理が必要になることも。
そういったコストも含めると、いくらランニングコストが安いとはいえ初期費用、そしてメンテナンスにかかる代金が膨らんでしまいます。
エコキュートのリースをする時のメリット
購入をためらっている人に朗報です。実はエコキュート、自分で買わなくてもリースするという手があります。
ここからはそんなリースの仕組みについて見ていきましょう。
2-1. 高い導入費用がかからない
リースはいわばレンタルです。そのため、どこかの会社が所有しているエコキュートを「借りる」というスタイル。
つまり自分で購入しているわけではないので本体費用は実質0円なのです！もちろん取り付けの工事にかかる費用も0円。
まとまった初期費用がいらないというのが一番のメリットです。その代わり、リースの契約期間中は毎月のリース料がかかります。
2-2. 修理費用も無料
リースの場合は基本的に修理費用も無料です。もし故障したら、リース元の会社に連絡し修理を依頼すればそれでOK！
月々支払っている月額料金の中にこうした修理に必要な金額も分割して含まれているので、修理の時にはまとまったお金が必要ないのです。
ちなみにエコキュートを自費で修理するとなると、部品によっては10万円以上かかってしまう場合もあります。それを考えるとこのシステムは便利ですね。
2-3. 365日のサポート付き
リースを提供している会社は基本的に365日サポート体制を敷いています。そのため、故障に対する対応が遅いなどといったトラブルは起きにくいのが特徴です。
また電話やメール、基本的にはどちらでも連絡可能。会社が対応できる時間帯については、24時間の会社もあれば9:00~21:00という枠を設けている会社もあります。
2-4. 機種を自分で選べる
1つのリース会社でも、様々なメーカーのエコキュートを用意していることがほとんど。
また、寒冷地仕様やお住いの地域に応じたオプションがついているような機種を取り揃えているリース会社も多数です。
当然、エコキュートをお得に使うには自分の世帯に合ったタイプのものを導入する必要があります。
そのため様々な機種の中から自分に合うものを選べるというのは、とても便利なシステムです。
2-5. プランを自分で選べる
リース会社によって、契約にも様々なプランがあります。例えばもともと家についていた給湯器がどのタイプなのかによってもプランが変わったりします。
そしてプランに応じて工事費用や取り付け費用が異なるため、月額料金も異なります。自分の世帯に合ったプランを選ぶことでより適切にエコキュートを使うことが出来ます。
ちなみにエコキュートの寿命は15年程度とされているので、ほとんどの会社の契約期間は10年～12年です。
エコキュートのリースをする時のデメリット
ただしエコキュートのリースはいいことばかりではありません。リースを利用する前に、そのデメリットを知っておくことも大切です。
3-1. 購入より割高になる場合も
リースは初期費用がかからないので割安と思われがちですが、結果的に購入するよりも割高になってしまうプランもあります。
例えばリースの平均的月額4,000円を12年契約した場合、1年で48,000千円、12年で576,000円という金額になります。
エコキュートは57万円以下で購入できるものも現在は多数あります。
修理費用がかからないことを考えるとコストを抑えられるかもしれません。しかし決して全部のプランが購入よりお得になっているわけではないのです。
3-2. リースを途中解約できない
リースの場合は契約期間を満了するまで、解約が出来ません。もし解約する場合も、残りの期間分のリース料をしっかりと支払ってから解約となります。
また別途で解約手数料が必要になる場合も。
そのため、契約時には期間をしっかり満了する前提でプランを選ばなくてはいけません。
3-3. 契約満了後、本体を受け取れない場合も
契約を満了したのちの本体の所有権は、会社によって異なります。借りてそのまま自分のものに出来る会社もあれば、会社に本体を返還しなくてはいけない場合も。
できれば契約満了後にはしっかり自分の手元に機材を残したいですよね。そうすれば低コストで本体を購入できたのと変わりません。
そういった会社ごとの契約内容の違いもしっかりと確認しておくことをおすすめします。
3-4. 機種変更できない
自分でエコキュートを購入した場合、好きなタイミングで取り換えや機種変更をすることが出来ます。
現にエコキュートはどんどん次世代のモデルが開発されており、省エネ性能や稼働効率も高くなっています。それを追うように買い替えをする人も多数。
しかしリースではそういったことが出来ません。10年も使えばかなり新しいモデルが出てくることでしょう。
しかし契約を満了するまではしっかりと修理をしながら同じ機種を使い切らなくてはいけないのです。
エコキュートのリースを提供する会社
ここからは具体的に、エコキュートのリースサービスを行っている会社についてご紹介します。
実際にエコキュートのリースはそこまでメジャーになっておらず、現在主要な会社となるのは3社。それぞれのプランや特徴について見ていきましょう。
4-1. かんでんeリース
1社目はかんでんeリース。これは関西電力が主体となって運営しているエコキュートのリース会社です。
4-1-1. 対象エリア
関西電力の提供するリース会社なので、対象エリアは関西電力の管内と同様です。近畿の2府4県で使えるサービスとなります。
4-1-2. 取り揃えメーカー
取り揃えているメーカーは全6社。コロナ・ダイキン・日立・三菱電機・パナソニック・長府産業です。
東芝のエコキュートは取り扱いがありません。
4-1-3. 契約期間
契約期間は10年の一択です。途中での修理は全て無料。さらに24時間365日のサポート体制が安心です。
また、もし途中で解約する場合は残りのリース料とエコキュートの撤去費用が借主負担となります。
4-1-4. プラン・月額
プランは現在お使いの給湯器の種類によって大きく二分されます。
電気温水器の場合と、ガスもしくは石油給湯器の場合。
電気温水器をお使いの場合であれば設置も工事もそこまで手間取らないので、月額料金が400円程度安くなります。
また、エコキュートの機種によっても月額が変化します。最も安いのは給湯専用モデルのリース。その次はセミオートタイプのリース。
そしてフルオートタイプのリースが最も高額となり、月額5,389円～という料金になっています。
4-2. eライフサポート
次はeライフサポート。これは四国電力が主体となって運営しているエコキュートのリース会社です。
4-2-1. 対象エリア
四国電力の提供するリース会社なので、対象エリアは四国電力の管内と同様です。四国の4県で使えるサービスとなります。
4-2-2. 取り揃えメーカー
取り揃えているメーカーは全6社。コロナ・ダイキン・日立・三菱電機・パナソニック・四変テックです。
東芝のエコキュートは取り扱いがありません。
4-2-3. 契約期間
契約期間は10年の一択です。また、任意で2年間の延長が可能となっています。
途中での修理は全て無料。さらに24時間365日のサポート体制が安心です。
また、もし途中で解約する場合は残りのリース料と解約手数料（20,000円）が借主負担となります。
4-2-4. プラン・月額
eライフサポートのプランは戸建て住宅にお住まいの方にのみ適応されます。
また、現在お使いの給湯器の種類によって大きく二分されます。電気温水器の場合と、ガスもしくは石油給湯器の場合。
電気温水器をお使いの場合であれば、月額料金が1,000円程度安くなります。
また、エコキュートの機種によっても月額が変化します。最も安いのは給湯専用モデルのリース。最安値で月額3,900円～となっています。
その次はセミオートタイプのリース。
そしてフルオートタイプのリースが最も高額となり、月額5,00円～という料金になっています。
4-3. 株式会社エネルギア・ソリューション・アンド・サービス
4-3-1. 対象エリア
中国電力グループの提供するリース会社です。対象エリアは中国エリア・九州エリアとなります。
4-3-2. 取り揃えメーカー
取り揃えているメーカーは全6社。コロナ・ダイキン・日立・三菱電機・パナソニック・長府産業・四変テックです。
最もメーカーの取り揃えが豊富なリース会社です。
4-3-3. 契約期間
契約期間は12年の一択です。途中での修理は全て無料。
さらに365日のサポート体制が安心です。サポート受付時間は9:00~21:00。
また、もし途中で解約する場合は残りのリース料とエコキュートの撤去費用（20,000円）が借主負担となります。
4-3-4. プラン・月額
「あっと！電化パックプランSシリーズ」というプランを3パターン打ち出しており、3S・2S・Sと分かれています。
プラン内容の違いは現在使っている給湯器のタイプと、家の工事がどの程度住んでいるのかということ。
3Sは灯油やガス給湯器からガラっとエコキュートに変える方向け。
2Sは電気温水器をご使用で、基本的な工事が済んでいる方向け。
そしてSはエコキュートをすでにお使いの方向けのプランです。
まとめ
エコキュートのリースについてご紹介しました。
意外にも地方の方が、リースビジネスがさかんな傾向にあるようですね。
また、リースは使い方によってはお得ですが慎重に契約しないとかえって損になる場合もあります。
事前の契約内容リサーチをしっかりと行うようにしましょう。
