近年購入する人が増えているエコキュート。皆さんは、エコキュートがメーカーによってどのような違いがあるか、ご存知でしょうか。
実際のところ、「エコキュートを導入したいけど、どのメーカーのものを選べばいいかわからない。」という方も少なくありません。
しかし、何となくで選んでしまうとコストが逆にかかってしまうというリスクも。エコキュートは様々ありますが、機能の好みだけでなく、ご自宅の環境や生活スタイルに合わせたものを選ぶべきなのです。
ここからはエコキュートを選ぶ時のポイントと、大手6社のエコキュートの特徴を比較してご紹介していきます。この記事を読めば、どのメーカーのものがあなたにとって効率的かが理解できることでしょう。
エコキュートは何で選ぶべき?
まずエコキュートを選ぶ時のポイントをご紹介します。
1-1. 本体のスペック
基本的な本体のスペックが自分の家に合っているエコキュートを選ぶのが一番です。基本的なスペックであれば、どのメーカーからも発売されています。
スペックで見ておくべきポイントに関しては2章で詳しくご紹介します。
1-2. 便利機能
エコキュートはメーカーごとに様々な便利機能が付いています。メーカーを選ぶ時には、このポイントが大きな割合を占めるでしょう。
どれも同じに見えるエコキュートですが、実はメーカーごとに色々な独自機能やオプション機能を開発しているのです。
それを付加価値として、メーカーごとに差をつけているので検討の際には是非便利機能を見てみて下さい。
詳しいメーカーごとの機能については3章でご紹介していきます。
1-3. 電気代
やはりエコキュートを購入するからには電気代がうんと安くなってほしいと誰もが思うものです。
エコキュートは省エネ性能の高い給湯器で、通常の電気温水器を使うよりも電気代が約3分の1になるとも言われています。
それなら一番電気代が抑えられそうなエコキュートを購入するのが一番ですよね!
大手6社ごとの電気代の比較も4章にて詳しくご紹介いたします。
1-5. 保証期間
エコキュートを比較するときのポイントとして、保証期間もかなり大切です。
エコキュートは10年~15年は使える給湯器。
出来れば長くずっと使い続けたいですよね。しかし、頻繁な修理や故障にはお金がかかってしまいます。
そこで、保証期間の長いメーカーを選ぶというのも一つの手です。無償修理してくれるメーカーであれば、万が一の時も安心。
保証期間についても4章でメーカーごとの比較をして、ご紹介していきます。
1-6. その他
エコキュートの設置場所が寒冷地もしくは、海沿いで塩害が考えられる場所なら、それもまた購入時に考慮したほうが良いポイントです。
エコキュートは凍結に弱い給湯器です。また、寒すぎると熱効率が下がってしまいます。
そのため、最低気温がマイナス25度を超えるような寒冷地では、寒冷地仕様のエコキュートを購入するのがおすすめ。これなら凍結も極力抑え、熱効率が下がるのも防いでくれます。
さらに塩害対策仕様のエコキュートというのもあります。塩害による錆は故障の原因にもなりかねません。
海沿いの地域では専用仕様のエコキュートを購入した方が良いでしょう。
本体スペックの選び方
2-1. タンクの容量
まずは自分の家に合ったエコキュートを選ぶのが先決です。
基本的にエコキュートはタンクの容量が3種類あります。対応人数は以下の通りです。
タンク容量 | 対応人数 |
320ℓ | 2~3人 |
370ℓ | 3~5人 |
460ℓ | 4~7人 |
このように、世帯人数に合わせて貯湯タンクを選ぶのが重要です。
これよりも大家族の場合は、ワンランク大きいサイズのエコキュート(500ℓ以上)というのもあります。
2-2. 給湯機能
エコキュートの給湯機能は、大きく分けて3種類あります。機能の違いは以下の通りです。
エコキュートの種類 | 機能 |
給湯専用 | 蛇口から直接湯はりをする |
セミオートタイプ | 給湯口からお湯はりが自動でできる |
フルオートタイプ | 自動湯はりの他に追い炊きや保温が出来る |
給湯専用は名前の通りお湯を浴槽に入れるという機能しかないものです。お湯が自動で止まることも無いので、操作の全てが手動になります。
一方、セミオートタイプは自動での湯はりが可能。浴槽に専用の給湯口も付き、ボタン一つでお湯はりが出来ます。
さらにフルオートタイプはセミオートの機能に加えて、追い炊きや保温が可能。より一層便利になった給湯器です。
これらの中で自分がどれを使いたいか検討するのも、エコキュート選びのポイントです。
2-3. 設置場所スペース
また次なるポイントは、設置場所の広さ。
エコキュートには、容量は一緒でも通常タイプとスリムタイプという2種類が存在します。
もし設置場所が少々狭い場合は、スリムタイプのエコキュートを選ぶのがおすすめです。
大手6社のエコキュートを機能面で徹底比較!
それでは早速、大手6社のエコキュートにどのような機能の特徴があるのか比較していきましょう。
それぞれのウリとなっている機能に注目です!
3-1. ダイキン
3-1-1. 温浴タイム
温浴タイムは、1人1人に合わせてお風呂の温度をカスタムすることが出来る便利機能です。
例えばボタン1つで1度~2度単位でいつもより熱くしたりぬるくしたりすることが出来ます。
その日の気分によっても簡単に温度を変えられるので人気の機能です。
3-1-2. マイクロバブル入浴
浴槽内に小さな泡を発生させることが出来る機能です。この小さな泡をマイクロバブルと呼びます。
この泡が出ることによって、温感効果、保湿効果が期待できます。
冷え性の方や、湯冷めが気になる方、美容効果を楽しみたい方におすすめの機能です。ワンランク上のバスタイムを楽しむことが出来ます。
3-2. 日立
3-2-1. ウレタンク
日立のエコキュートはウレタンフォームという断熱材をタンクに使用しています。
通常、タンクの断熱材は発泡スチロールを使用します。ウレタンクはそれと比較するとかなり断熱効果が高いのです。
そのためお湯が冷めにくいという特徴があります。
電気を使わなくてもお湯が暖かいので節電効果も高いのが特徴。
さらに、タンク内が熱く保たれることによって雑菌の繁殖を防ぎ、衛生的です。
3-2-2. パワフルシャワー
日立ならでの技術として、水道直圧給湯というものがあります。
水道から出る水圧を利用した給湯方法で、とにかく高い水圧が維持できるのが特徴。
高層階のマンションや、お湯の同時利用をする家庭などではどうしても水勢がそこなわれがちです。
しかしこのパワフルシャワーなら従来の2.9倍の水圧を維持することができるのです。
3-3. 東芝
3-3-1. 銀イオンの湯
綺麗好きの方に人気の銀イオンの湯。これは除菌、滅菌効果のある銀イオンを浴槽に発生させることによって、雑菌の繁殖を防ぐという機能です。
お湯をそのまま溜めて2日目に持ち越すと、いやな匂いやお湯の濁りが気になる場合もあります。
しかし銀イオンの湯なら2日目も綺麗に快適に入浴が可能!節水にもなる便利機能です。
3-3-2. タッチパネルリモコン
東芝のエコキュートはリモコンをタッチパネルにすることも出来ます。
エコキュートのリモコンはボタンのついているものが一般的。かしタッチパネルにすることで画面の凹凸がなくなりお掃除も楽々。さっと乾拭きするだけでOKです。
また、操作もスマホのような感覚で簡単に行うことが出来ます。
3-4. コロナ
3-4-1. ES制御
コロナは年間給湯保温効率(JIS)4.0という業界最高水準を出しているメーカーです。
この数値は高ければ高いほど、省エネ効果が高くなる数値です。
そんな省エネ効果を達成できたのには、このコロナ独自のES制御というシステムが一役買っているのです。
これはお湯を作り、給湯する全ての段階を効率よく行うよう、徹底したシステムです。
3-4-2. 停電時もお湯が使える
コロナのエコキュートは停電時も、一定時間お湯を使うことが出来ます。
というのも保温されているタンクからお湯を出す際、蛇口に温度調節機能がついているので簡易的に丁度良い温度のお湯が作れるようになっているのです。
タンク内のお湯は熱湯なので、こうした機能は非常に便利。万が一の時にも安心です。
3-5. パナソニック
3-5-1. エコナビ
エコナビには2つの機能があります。
1つは人がお風呂に入ってきたことを感知する「ひとセンサー」。人が入ってきてからお湯を加温することによって、節電効果があります。
2つめは「湯音学習制御」。これはお湯の冷め方を学習し、湯音のチェックを最小限にすることで節電効果をもたらす機能です。
これらのおかげで、よりエコな給湯が実現できます。
3-5-2. リズムeシャワープラス
パナソニック独自のリズムeシャワープラスです。
これはシャワーを一定のリズムに合わせて出すことによって、使い勝手はそのままに、節電と節水が出来るというものです。
ついついシャワーを出しがちにしてしまう方にも人気の機能です。
3-6. 三菱
3-6-1. バブルおそうじ
エコキュートの面倒なお掃除に着目した便利機能です。
バブルおそうじは微細な泡で、配管などの汚れを吸着、洗い流してくれるという自動洗浄機能です。
わざわざ自分で薬剤を配管に流したりする手間が無く、便利です。
ちなみにバブルおそうじは、浴槽の栓を抜くと自動でお掃除を開始します。
3-6-2. ホットあわー
ホットあわーはマイクロバブルを浴槽内に発生させて、より気持ちのいい入浴時間を実現するというものです。
マイクロバブルは体にしっかり密着し、お湯の熱を逃がさないようにしてくれる効果があります。
そのため湯冷めしにくく、保湿効果もあるので女性に人気です。
大手6社の電気代と保証期間を比較
それでは最後に、大手6社の電気代と保証期間について比較していきましょう。
このポイントは購入時の検討には欠かせません!是非メーカーを決定する前のご参考にしてみて下さいね。
メーカー |
電気代 (月額) | 保証期間(年) 本体 | 保証期間(年) タンク | 保証期間(年) 熱交換器など |
ダイキン | 2,609円 | 1年 | 5年 | 3年 |
日立 | 2,577円 | 1年 | 5年 | 3年 |
東芝 | 2,640円 | 5年 | 5年 | 5年 |
コロナ | 2,640円 | 2年 | 5年 | 3年 |
パナソニック | 2,624円 | 1年 | 5年 | 3年 |
三菱 | 2,616円 | 2年 | 5年 | 3年 |
電気代に関してはどのメーカーもそこまで差はないようです。
ちなみにこのシミュレーションは、東京電力管内で平均的な人数の世帯がエコキュートを使用した場合のものです。
使用条件によってはランキングが上下する可能性もあるのでご参考までに参照ください。
また、保証期間は断トツで東芝が長いことが分かります。
どの部品に対しても5年という保証期間を設けており、業界最長であることは一目瞭然。
これは自社ホームページでもウリにしているので是非、検討の材料にしてください。ちなみに、有償で延長をつけることも出来る場合があります。
まとめ
エコキューを選ぶ時のポイントや、メーカー比較をしていきました。
まずは自分の家に合ったモデルをメーカー関係なく大まかに探すことが先決です。
そして次にメーカーごとの機能などを比較して好みのエコキュートを見つけるのが良いでしょう。
是非お気に入りのエコキュートでより快適でエコな入浴タイムを実現してください!