エコキュートのリモコンは常に進化しています。皆さんは、エコキュートのリモコンにどのような機能がついているか、ご存知ですか?
実際のところ、「リモコンが故障してしまったけどどうすればいいかわからない…」という方も少なからずいらっしゃいます。
しかし、リモコンの使い方やエラー後の対応を知っているのと知らないのとでは大きな差があります。今やリモコンにも多くの機能が付いており、その分使用方法が少々複雑化しているのも事実。リモコンも精密機械なので不具合や故障は当然起こりうるのです。
ここからは、リモコンの不具合や故障への対処法についてご紹介していきます。この記事を読めば、モコンが動かなくなったり、不具合を起こした場合でも慌てずにすぐ対応することができるでしょう。
エコキュートのリモコンの役目
まず、エコキュートのリモコンがどのような役割を担っているのかご紹介していきます。
1-1. 湯はりなど基本的操作をする
まず、どのリモコンでも共通でこの機能があります。
給湯器の1番の役割は、「お風呂にお湯を供給すること」です。リモコンはその操作を行うためについているといっても過言ではありません。
さらにフルオートタイプといった多機能なエコキュートなら、ボタン1つで自動保温や追い炊きも出来るのです。
エコキュートに対して、こうした給湯に関する基本的な指示を出すのがリモコンの役目といえます。中には給湯などが完了したら音声でお知らせしてくれるリモコンもあります。
1-2. 温度調節や保温など細かい調節をする
お風呂に入ってからもリモコンを使う機会があります。
例えばもう少しお風呂を熱くしたい場合などの温度調節。さらには高温たし湯や追い炊きをするなど、色々な方法で温度を上げることが出来ます。
もちろん温度を下げる場合もしかり。ボタン1つで簡単です。
中には「あつめ」「ぬるめ」といった非常に感覚的で分かりやすいボタンのあるリモコンもあります。
このように自分に適した状態でお風呂に入るためにもリモコンは一役買っているのです。
1-3. 日々の節水量や節電量を確認する
リモコンの役目はこれだけではありません。実はエコキュートのリモコンは、節水量や節電量を視覚的に確認できるという便利な機能を備えていることがあります。
これは一部のエコキュートに限りますが、ユーザーにも人気の高い機能です。
お子さんでも一目で「これだけ節水できた」ということが理解でき、ゲーム感覚で節約を楽しめます。
1-4. 配管の洗浄やオプション機能を使う
リモコンのボタン1つでオプション機能が使える製品もあります。
例えば、ボタン1つでエコキュートが配管の自動洗浄をしてくれるなど。
他にも、浴槽内にマイクロバブルが発生するなど、オプション機能はメーカーによって多種多様です。
1-5. 台所からお風呂の様子を確認する・話す
近年注目されているのがこの機能です。
特にお子さんやお年寄りのいる家庭では、入浴中の見守りが非常に重要。台所にあるリモコンで、お風呂の様子を確認することもできるのです。
ちなみに、必要であればお風呂の中と通話することも出来ます。
万が一のことがないよう、安全性を第一に考えた機能といえるでしょう。こうした電話やカメラのような役割も、リモコンは担っているのです。
1-6. エコキュートの電源を切る
当然ながらエコキュート本体の電源を入・切するのもリモコンの機能です。
エコキュートは特に操作をしなくても自動運転で毎日お湯を沸かします。そのため、長期的に家を空ける場合には電源を切ることが必要です。
そんな時にはリモコンの電源を切ればエコキュートを休止状態に出来ます。
リモコンの種類
近年のエコキュートのリモコンは、大きく分けて2種類あります。それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。
2-1. ボタン式
まずはボタン式です。これは凹凸のあるボタンが並んでいる一般的なリモコンといえます。
2-1-1. ボタン式リモコンのメリット
ボタン式リモコンは、なんといっても昔からの馴染みがあるので使いやすいのが特徴です。
大きく配置されたボタンには、「ふろ自動」や「追い炊き」といった文字が並んでおり、どこを押せばどうなるのか一目瞭然です。
また、ボタンの位置が変わることはないので視力の弱い方などでもボタンの位置を覚えて操作することが出来ます。
2-1-2. ボタン式リモコンのデメリット
ボタン式リモコンは、表面に凹凸があるので水垢やホコリがたまりやすいというのがデメリットとなります。
長年使っていると、ボタンと本体の小さなすきまにホコリが入ってしまいがちです。
2-2. タッチパネル式
続いてスマホのような画面をタッチすることで操作が出来るタッチパネル式リモコンについてです。
2-2-1. タッチパネル式リモコンのメリット
タッチパネル式リモコンはデザイン性が高く、浴室内をお洒落に演出してくれます。また、その時々で不要な画面は表示しないようにしてくれるという機能もあります。
そのため必要な機能のみが常に表示されており、画面もスッキリしているのが特徴です。
また、画面に凹凸がないのでふき取りも簡単。メンテナンス面でも高評価です。
2-2-2. タッチパネル式リモコンのデメリット
タッチパネル式リモコンは、実はまだまだ普及がすすんでいないのが現状です。
そのため現在商品化しているのは東芝のみ。
さらに従来のボタン式リモコンに慣れている方にとっては、かえって「使いづらい」という声もあります。
若い世代には人気が高いタッチパネル式リモコンですが、シニア世代からのウケはそこまで良くないようです。
よくあるリモコンの故障
それではここからリモコンのよくある故障や不具合について見ていきましょう。
3-1. 液晶の故障
液晶がつかない、もしくは液晶の表示がおかしいといった場合には液晶の故障が疑われます。
また文字が見えにくい、もしくは薄い場合はリモコンの表示設定から文字の見え方を変えることで解決する場合もあるので試してみて下さい。
電源が入っているのに液晶が真っ暗だったり、おかしな点滅をしているといった場合は液晶の故障を疑いましょう。
3-2. 基盤の故障
リモコンの中には、基盤と呼ばれる電子回路が内蔵されています。これが経年劣化などによって故障の原因となることもあるのです。
基盤が故障してしまうと、リモコンの表示がうまく付かなくなったり、音声が出なくなるなどといった不具合があります。
また、リモコンからエコキュート本体に対する指示も通らなくなるので、お湯はり自体が上手くできなくなることもあります。
3-3. 配線の不具合や断線
リモコンの内部で電気を通す配線の接触不良や断線により、リモコンが故障することもあります。この場合もまた基盤の故障と同じような症状が出るとされています。
ちなみに素人判断でリモコンの内部を開けたりするのは危険ですのでやめましょう。
このような場合は業者に依頼して配線を交換してもらうのが無難です。
3-4. 電源が通っていない
停電時にはエコキュートのリモコンも強制的に電源が落ちてしまいます。
ブレーカーが一時的に落ちた場合も同様です。
これは故障ではなく通常どおりの機能なので、再び電源を入れればリモコンは起動します。
リモコンに不具合が起きたときの対処法
とはいえ、リモコンのどこが不具合を起こしているのか私たちには判断できません。中には故障ではない場合もあります。
そのため万が一不具合が起きたときに、このような順を追って原因を確認していくと良いでしょう。
4-1. エラーコードが出ている場合はそれに従う
リモコンに「E10」といったアルファベットと数字が表示されていることがあります。これはエラーコードというものです。
エコキュートのどこに不具合が生じ、どうすればよいのかが示されています。
エラーコードが出ている場合は取扱説明書を見て、そのコードが何を示すのか確認しましょう。そして取扱説明書の指示に基づいて対処します。
4-2. エコキュート全体の電源が落ちていないか確認
エラーコードが出ずに、リモコンが動かなくなる場合もあります。このときにまず確認すべきは電源です。
今一度リモコンの電源を入れてみて、リモコンがつくか確かめてみましょう。
4-3. チャイルドロックがかかっていないか確認
何を押しても画面が動かない場合。この場合はエコキュートの「チャイルドロック機能」がかかっている可能性があります。
これはお子さんが誤って操作しないように、リモコンのすべてのボタンをロックする機能です。
チャイルドロックボタンを押して解除することが出来るので、心当たりがあれば試してみて下さい。
4-4. 時刻設定など初期設定が出来ているか確認
時刻が点滅しており、他の機能が使えないこともあります。この場合は初期設定が済んでいないため、リモコンを使えなくなっている可能性があります。
ちなみにこれは一度停電やブレーカーが落ちるなどした後にもよく見られる症状です。
一度電源が落ちると、エコキュートのリモコンは初期化してしまうことがあります。
その場合は時刻を設定し直すなどして、再設定することにより通常通り使えるようになる場合があるので試してみて下さい。
4-5. 業者に修理依頼
上記のことをひととおりやってみても治らない、という場合は早急に修理業者に問い合わせをしましょう。
もちろん購入メーカーに直接問い合わせてもいいですし、販売店に問い合わせても問題ありません。
リモコンのメンテナンス法と修理
最後に、リモコンの日常的なメンテナンスと、修理についてご紹介します。
5-1. リモコンのメンテナンス
リモコンは乾いたやわらかい布で表面をふき取ります。濡れた布を使う場合は、リモコンが濡れすぎないように固く絞ってご使用ください。
それでも汚れが落ちにくい場合は台所用中性洗剤を薄め、布にしみこませてやさしくふき取るようにしましょう。
ちなみにそれ以外の洗浄剤はリモコンに適していないので使えません。
5-2. リモコンの修理にかかる時間と費用
リモコンの修理はおよそ1時間~3時間程度で完了するのが一般的です。費用は3~4万円が相場とされています。
もちろん故障した部品によって値段は異なります。
さらに、全体的な経年劣化が目立つ場合はエコキュートそのものの交換をおすすめされる場合もあるので慎重に検討しましょう。
まとめ
エコキュートのリモコンについてご紹介しました。
あまりリモコンについて詳しく知る機会はありませんが、リモコンはエコキュートに指示を出す重要な部品です。
普段のメンテナンスをしっかりと行い、長く使えるようにしましょう。