エコ性能が高く、あらゆる便利機能をオプションで付けられるパナソニックのエコキュート。皆さんは、そんなエコキュートにエラーが出てしまった場合の対処方法についてご存知ですか?
実際のところ、「いざエラーが出るとどのように対処すれば良いか分からない…」という声も多く聞きます。
エコキュートは、その利便性の高さから、高いメーカーシェアを誇っていますが、長く使っていると、不具合や故障が起きることもあります。そんな時にリモコンに表示される「エラーコード」不具合や故障の原因と対処法を示し、いわばエコキュートからのSOSともいえるものです。エラーコードが表示されたら、その内容に応じて適切な対処が必要となります。
ここからは、パナソニックエコキュートのエラー解除方法について詳しくご紹介していきます。この記事を読めば、どのように対処すればあなたのご家庭にとって適切かが理解できることでしょう。
エラーコードについて
まずはエラーコードの意味と、表示場所などについてご紹介します。
1-1. パナソニックエコキュートのエラーコードとは
エラーコードは、エコキュートの不具合を知らせる文字列です。
同じエコキュートでもメーカーごとに異なるエラーコードが設定されており、パナソニックにも独自のエラーコードがあります。
パナソニックのエラーコードは「U54」といったように、アルファベットと数字で構成されています。
頭に付くアルファベットは「U」・「H」・「F」のいずれか。その後につく数字によって、エコキュートの不具合の原因と対処法が異なります。
1-2. 表示される場所
パナソニックエコキュートでエラーが発生すると、リモコンにエラーコードが表示されます。
リモコンはお風呂とメインリモコンの2つがありますが、そのどちらにもエラーコードが表示されるようになっています。
エラー解除を行うには、どちらのリモコンからでも対応可能です。
ちなみに、ご自身で対応できるエラーコードについてはコードだけでなく対処法までリモコンに表示される場合があります。その場合は画面の指示に従って対処すれば問題ありません。
1-3. パナソニックエコキュートのエラーコード
パナソニックのエラーコードは数十個もの種類があります。ちなみにエラーコードは、取扱説明書の後半に一部記載があります。
取扱説明書をお持ちではない方は、パナソニックの公式ホームページからデータをダウンロードすることができます。
ただし掲載されているエラーコードは基本的に自分で対処できるもののみです。
中には修理が必要になるものもあるので、ご自身のエコキュート の症状と取扱説明書の「故障かな?」という項目を照らし合わせてご覧ください。
1-4. 考えられるエラーの原因
パナソニックエコキュートのエラーには、あらゆる原因が考えられます。例えば以下のようなものが代表的な原因です。
- 部品の経年劣化
- エコキュート自体の老朽化
- 設置上のミス
特に設置から3年以上が経過したエコキュートについては、部品の経年劣化が考えられます。
購入から10年以上が経つと、エコキュート本体の寿命が近づいているかもしれません。
また、エコキュート自体がエラーの原因ではない場合もあります。その場合に考えられる原因は以下の通りです。
- 断水
- 凍結
- 操作ミス
- 設定の変更
- 水道圧が低い
このようにエコキュート以外の原因がエラーを引き起こしている可能性もあるのです。
特に浴槽栓の閉め忘れなど、ちょっとしたうっかりミスもエラーの表示に繋がります。
エラーが出た時には、こうしたエコキュートの周辺環境を見直すのもポイントです。
パナソニックエコキュートのエラー解除方法
それではパナソニックエコキュートのエラー解除方法についてご紹介します。
2-1. パナソニックエコキュートはエラーに対処できない場合も
パナソニックのエコキュートは先ほどご説明した通り、自分でエラーに対処できる場合とできない場合があります。
エラーへの対処が自分でできないというのは、つまり専門的な業者の修理が必要な場合です。
エラーの一時的な解除はできても、部品の交換や修理を伴う対処は自分で行うことができません。
一方で、エコキュートの使用環境の見直しや設定のリセットなどで簡単に対処できる場合もあります。
2-2. パナソニックエコキュートのエラー解除方法
パナソニックのエコキュートでエラーコードが出たら、まずは「エラー解除」という操作を行います。
これは表示されているエラーコードを消す作業です。エラー解除の手順は製品ごとに異なるので、それぞれご紹介します。
K1/W1シリーズのエラー解除手順
〜メインリモコンで行う場合〜
- 「メニュー」ボタンを3秒間長押しする
〜お風呂のリモコンで行う場合〜
- 「リモコン入/切」を「入」にする
上記以外のシリーズのエラー解除手順〜メインリモコンまたはお風呂のリモコンで行う場合〜
- 「決定」ボタンまたは「確定」ボタンを押す
このように、K1/W1シリーズのみ異なるエラー解除手順となるので注意しましょう。
それ以外の場合は、「決定」もしくは「確定」ボタンを押すだけでエラー解除ができます。
2-3. パナソニックエコキュートのエラー解除ができる場合
エラー解除はあくまで一時的にエラー表示を消すというものです。つまりエラーの根本的な解決にはなっていません。
パナソニックのエコキュートにおいて自分でエラーに対処できるのは、エラーコードの頭文字が「U」の場合です。
エラー解除を行った後、それぞれ以下のような対処をすることでエコキュートが再び使えるようになります。それぞれの対処法について見ていきましょう。
エラーコード | 対処法 |
U22 | 凍結が疑われる場合はお湯側の蛇口を開いて凍結解消を待つ断水している場合は断水終了を待ち、再度「ふろ自動」を押す |
U51 | 浴槽の栓をして、再度「ふろ自動」を押す |
U53 | 設定湯量を少なくする |
U54 | 浴槽のお湯を全て排水し、栓をして再度「ふろ自動」を押す |
エラー解除後に上記のような対処をすることで、エコキュートを再び正常に使うことができます。
2-4. パナソニックエコキュートでエラー解除できない場合
頭文字が「H」または「F」のエラーコードが表示されている場合、エラー解除はできても根本的に自分で対処することはできません。
部品の交換や修理が必要になるケースが大半です。
2-5. 修理の前にエコキュートのリセットを
まれに、エコキュートをリセットすることでエラーが消えることがあります。何をしてもエラーが消えない場合、リセットを試してみるのも良いでしょう。
パナソニックエコキュートのリセット方法は以下の通りです。
- 漏電遮断器を「切」の状態にする
- そのまま1~3分待つ
- 漏電遮断器を「入」の状態に戻す
簡単に言うと、電源を切って再起動するといったイメージです。
漏電遮断器はエコキュートのタンク側面についています。詳しい場所は取扱説明書に記載があるので、確認してください。
ただし、リセットは何度も行わないようにしましょう。エラーが出ている中でもリセットはエコキュートに大きな負荷をかけます。
一度リセットしてもエラー表示が変わらなければ、何度試してもエラーは消えません。
リセットを無理に何度も行うとエコキュートの故障にもつながるので、注意しましょう。
エラー解除できないときの対処法と修理費用
ではどうしてもエラーが消えない場合の対処法についてご説明します。
3-1. パナソニックエコキュートを修理依頼する前に…
まずパナソニックエコキュートの修理依頼をする前に、エコキュートの電源を切りましょう。不具合のあるエコキュートを電源が入ったままにしておくのは危険です。
エコキュートは電源が入っている間、自動でお湯を沸かそうとする機能があります。故障した状態で稼働していると、より修理の範囲を広げてしまいかねません。
そのため修理業者が来るまでは、電源を切って待機しましょう。適切な電源の切り方は以下の通りです。
- エコキュート用のブレーカーを「切」にする
- 漏電遮断器を「切」にする
- 給水元栓を閉じる
ブレーカーを切ることで、エコキュートに必要な電力が供給されなくなります。
また給水元栓は、一般的にエコキュートのタンク下部にあります。詳しい位置は製品により異なるので、取扱説明書をご覧ください。
3-2. エコキュートの保証期間を確認
続いて、エコキュートの修理を業者に依頼します。この時、エコキュートの保証期間を確認しましょう。
パナソニックエコキュートの保証期間は、オプションを付けていなければ以下の通りです。
- 本体:1年
- ヒートポンプユニット:3年
- 貯湯タンク:5年
お使いのエコキュートが保証期間内の場合、修理が無償で受けられます。その場合は購入店もしくはメーカーに直接修理の依頼をしましょう。
3-3. パナソニックエコキュートの修理費用相場
保証期間を過ぎている場合は、地元のエコキュート専門修理業者に相談することをおすすめします。
エコキュート専門業者は修理費用が安く、当日にすぐ駆けつけてくれるケースもあります。実績のある業者を選べば、修理の腕も間違いないでしょう。
ちなみにエコキュートの修理費用は、修理する箇所によります。消耗部品の交換なら2~6万円程度が相場です。
また基盤やコンプレッサーなど中心部にある精密部品の交換なら10万円前後かかることもあります。
エコキュート本体を交換する場合は、本体価格に30万円~60万円程度かかるのが一般的です。
修理をする際は必ず事前に見積もりをもらい、予算を検討してから依頼しましょう。
まとめ
パナソニックエコキュートのエラー解除や対処についてご紹介しました。
エラーコードの中には自分で対処できるものもあります。
「U」のつくエラーコードが出ている場合は、今回ご紹介した手順で対処をしてみてください。
もし修理が必要になった場合は、慎重に修理業者を選ぶのがポイントです。
ぜひ優良な修理業者を選び、適切な価格で修理を依頼しましょう。