東芝のエコキュートは様々な独自機能が搭載されています。
例えば綺麗なお湯を保つための「銀イオンの湯」やお手入れと操作がしやすい「光タッチリモコン」など。そんな便利なエコキュートでも、故障や不具合が発生した場合にどう対処するべきか、ご存知しょうか。
実際のところ、「エラーが出たけど焦ってどうすればいいか分からない…」と戸惑ってしまう方も少なくありません。
生活に便利なエコキュートでも、長く使っていれば当然故障や不具合が発生します。そんな時にリモコンに表示されるのが「エラーコード」。いざという時の対処法を知っておくととても安心ですよね。
ここからは、このエラーコードを解除する方法について詳しくご説明します。コードにより異なる対処法や、修理を依頼する前の点検方法まで一挙大公開。この記事を読めば、万が一の時にも焦らず効率よく対処することができるでしょう。
エラーコードとは
そもそも「エラーコード」という言葉になじみのない方も少なくありません。まずはエラーコードの概要について、簡単にご説明します。
1-1. 東芝エコキュートのエラーコードとは
東芝のエコキュートは、故障や不具合を感知すると自らそれを知らせる機能があります。それがエラーコードです。
エラーコードは「U:20」といったように、「アルファベット→コロン→数字」の組み合わせで成り立っています。
東芝エコキュートのエラーコードは数十種類あり、「E」・「U」「HU」が頭に付きます。
ちなみにこのエラーコードは、メーカーによって異なる文字列が設定されています。東芝のエコキュートであれば、どの製品でもエラーコードの持つ意味は一緒です。
1-2. 表示される場所
エラーコードはエコキュートのリモコンに表示されます。
リモコンは通常、メインリモコンとお風呂のリモコンの2つがあり、エラーコードは基本的に2箇所同時に表示されます。
エラー解除を行う場合も、メインとお風呂どちらのリモコンでも操作が可能です。
1-3. 東芝エコキュートのエラーコード
東芝エコキュートのエラーコードにはどのようなものがあるのでしょうか。
実は取扱説明書にエラーコードの一覧とそれぞれの対処法が記載されています。取扱説明書をお持ちの方は、読みながら説明に沿って対処するのが早いでしょう。
また取扱説明書が手元にないという方は、公式ホームページからデータをダウンロードすることができます。
ダウンロードする際は、お使いのエコキュートの製品番号から対象の取扱説明書を探す必要があります。
ちなみに東芝エコキュートの製品番号は、タンク上部のシールまたはヒートポンプユニット右側のシールに記載があります。
東芝エコキュートのエラー解除方法
それでは早速、東芝エコキュートのエラー解除方法についてご説明していきます。
エラーコードが表示されている間は、エコキュートが正常に稼働しません。無理にエラーコードが出たまま使おうとせず、これからご紹介するエラー解除や適切な対処を行ってください。
2-1. 東芝エコキュートはエラー解除できる場合とできない場合がある
結論から言うと、東芝エコキュートは自身でエラー解除できない場合があります。これは出ているエラーコードの内容によります。
自分でどうにもならない故障や経年劣化などが原因の場合は、業者を呼んで修理をお願いする必要があることもしばしば。
ただし自分で何の対処も試さずに最初から業者を呼ぶことは、お金も時間もかかるのでおすすめしません。
まずは自分でできる対処法を試してから、エコキュートの専門業者を検討しましょう。
2-2. 東芝エコキュートのエラー解除ができる場合
東芝エコキュートでエラー解除ができるのは、以下のエラーコードが表示されている場合です。
エラーコード | 対処法 |
U:20 | エラー解除/浴槽の栓がしてある場合は「洗浄2」を行なう |
U:22 | エラー解除の後「沸き増し」を行い、残湯表示が5分の2以上になってから使う |
U:23 | 浴槽のお湯を排水し、エラー解除してから再度湯はりを行なう |
U:27 | 給湯専用止水栓が「開」になっているか・断水・凍結はないか確認し、改善したのちエラー解除を行なう |
E:75 | エラー解除 |
E:UP | エラー解除の後、銀イオンの交換を行なう |
H:1 | 給湯専用止水栓が「開」になっているか・断水・凍結はないか確認し、改善したのちエラー解除を行なう |
上記のエラーコードについては、自身でエラー解除を行うことができます。対処法は隣に記載してある通りです。
ただし、適切な対処法を試しても再度同じエラーコードが出てしまう場合はエコキュート専門業者の点検や修理が必要です。
2-3. 東芝エコキュートのエラー解除方法
では具体的に、エラー解除はどのように行うのかご説明していきます。
東芝エコキュートはメインリモコンでもお風呂のリモコンでもエラー解除が可能なので、それぞれ分けてご説明します。
〜メインリモコンでエラー解除する方法〜
- 決定ボタンを2秒間長押しする
〜お風呂のリモコンでエラー解除する方法〜
- 優先/決定ボタンを2秒間長押しする
いずれにしても、「決定」と書いてあるボタンを長押しすることでエラー解除ができます。ただしリモコンに他の操作指示が出ている場合は、その指示に従って操作を行って下さい。
2-4. 東芝エコキュートでエラー解除できない場合
先ほどご紹介したもの以外のエラーコードが出ている場合は、基本的に自分でエラー解除できません。
エコキュートの専門業者による修理や部品交換が必要な場合がほとんどです。
2-5. 東芝エコキュートを1回リセットするとエラー解除できることも
まれに、東芝エコキュートをリセットするとエラー解除できる場合もあります。東芝エコキュートのリセット方法は以下の通りです。
- 漏電遮断器を「切」の状態にする
- そのまま1~3分待つ
- 漏電遮断器を「入」の状態に戻す
手順は非常に簡単な3ステップです。
漏電遮断器とは、いわゆる東芝エコキュートの電源のこと。漏電遮断器は多くの場合、貯湯タンクの側面についています。
これを試してもなお同じエラーが出続ける場合は、次にご紹介する点検を行った上でエコキュート修理業者に相談しましょう。
2-6. 東芝エコキュート本体の故障や不具合が原因ではない場合もある
東芝エコキュートが正常に稼働しなくなった場合、ついエコキュートの故障を疑ってしまいます。
しかし、エラーの原因は必ずしもエコキュート本体にあるとは限りません。それ以外の要因がエラーを引き起こしている可能性もあるのです。例えば以下のような要因です。
- 断水
- 水圧が低い
- 配管が凍結している
- 専用止水栓が閉じている
- 浴槽の栓が開いている
- 追い炊き用配管の給水口が目詰まりしている
- 設置直後でお湯に匂いや油が混ざる
- リモコンの設定を自分で変えた
このような場合、エラーの原因はエコキュートの異常ではありません。自分でエラーに応じた対処をするか、水道局などといった機関に問い合わせることでエラー解除できるケースもあります。
まずは焦らずにエコキュートの使用環境がいつも通りかどうか確認してみましょう。
また東芝エコキュートの取扱説明書では、修理依頼前に行う点検内容について記載があります。
上記説明書の49ページから51ページに、点検内容について記載があります。詳しくチェックしたい方はぜひご覧ください。
エラー解除できないときの対処法と修理費用
最後に、自分でエラー解除ができなかったときの対処法や修理費用についてご紹介します。
3-1. 東芝エコキュートを修理依頼する前に…
東芝エコキュートは、業界内でも保証期間が長いことで有名です。
東芝エコキュートの保証期間は5年間。本体に限らず、全ての部品において5年間の保証がついています。
そのため購入してから5年以内であれば、保証の対象です。つまり無償で修理することができます。
ご使用中のエコキュートが購入から5年以内なら、メーカーや購入店に直接問い合わせましょう。
3-2. エコキュートの専門業者に相談
保証期間を過ぎたエコキュートは、修理にお金がかかります。できれば修理費用は安く抑えたいものです。
メーカーに修理を依頼すると値段が高くついてしまう場合も。そんなときにおすすめなのが、エコキュートの修理専門業者です。
このような業者はエコキュートの修理を専門に取り扱っており、比較的安く修理を請け負ってくれる傾向にあります。
またこうした業者は全国どこにでもいます。インターネットで検索すれば、お近くの修理業者が探せるでしょう。実績のある修理業者を選べば、アフターフォローも安心です。
中には即日対応してくれる業者もいるので、急ぎの場合にはこうした対応の早い業者を選ぶのも1つの手です。
3-3. 部品の修理・交換費用相場
東芝エコキュートを部分的に修理、交換するとなると、およそ2~6万円の修理費用がかかります。
ただし、基盤やコンプレッサーといった精密部品の修理については10万円を超えることも。
数年で経年劣化が始まる消耗部品に関しては、数万での取り換えが可能です。
まずは点検をしてもらい、どこの修理が必要なのか確認したうえで見積りをもらいましょう。
3-4. 東芝エコキュートの買い替え費用相場
東芝エコキュートの本体価格はおよそ25万円~50万円です。
エコキュートを本体ごと買い替えるとなると、上記の金額に加えて工事費用がかかることをおさえておきましょう。
ちなみにこの本体価格は、業界内でも特別高い価格ではありません。エコキュートは機能やスペックに応じて値段が高くなる傾向にあります。
購入費用を安く抑えたい場合は、1年前の型や少し古い型を購入するという方法もあります。
3-5. 東芝エコキュートの取り付け工事費用相場
新規にエコキュートを取り付ける場合、工事費がかかります。取り換え工事費はおよそ30~60万円程度。
この中には人件費や技術代、車両代、撤去費用などが含まれます。
エコキュートの置き場所を変える場合や、以前と異なる機能を持ったエコキュートを設置する場合は、追加の工事費用がかかることもあります。
工事費を安く抑えるには、同じサイズで同じ機能を持つモデルのエコキュートを導入することをおすすめします。
まとめ
東芝エコキュートのエラー解除と修理についてご紹介しました。
東芝エコキュートは自分で解除できるエラーとそうでないものがあります。
場合に応じて、適切な対処をすることでその後も問題なく使えるようになります。
ぜひこの記事を参考に、エコキュートを長く快適にお使いください。